『竜と勇者と配達人』1巻(2017年1月19日発売)のネタバレ感想です。
ハーフエルフの新米配達人・吉田は、面倒な仕事に今日も悪戦苦闘中。頑固な魔術師や勇者パーティーに群がる有象無象ども、悪徳森番らを相手に、無事に役目を果たすことはできるのか……? 勇者でも賢者でもない、名もなき仕事人たちの奮闘を描くファンタジー物語、ここに開幕!
あれ、ツイートがネットの狭間に消えたかな。まあいいや。
— グレゴリウス■全話開放中日■山田 (@yamadieval) January 18, 2017
というわけで明日は吉田とハロワの発売日です。何か一部店舗ではハロワだけ既に売られてたりするみたいですが。
第1話 エルフと魔術師と督促状
駅逓局配達人のハーフエルフの少女・吉田が断崖を登る。魔術師・深緑のオズワールに手紙を届けるためだったが、オズワールは『巨人の指』と呼ばれる岩山の上に住んでいた。
手紙は、役所からの土地の証明書の督促状。役所の土地台帳棚卸しの一環だったが、オズワールは手紙をその場でグリフォンに食べさせる。オズワールいわく、土地は代々守ってきたものでとやかく言われる筋合いはないという。
3時間後、吉田が手紙を取り戻して再びオズワールの元を訪れる。復活修道院のセーブポイントに大金を払い(配達賃金が1万エンに対しセーブは10万エン前後)、巣に潜り込んでようやく手紙を手に入れた。オズワールは、仕事にひたむきな吉田の姿に少しだけ態度を和らげて手紙を受け取り、吉田に別の手紙の配達を依頼する。
中世欧州こじつけコラム…ペンVS剣
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アイダツィヒ情報局資料①
アイダツィヒ情報局資料②
第2話 竜と勇者と配達人
吉田(配達人 Lv7 短慮の吉田)が勇者の竜退治に同行する。一行には経験値記録官やファンファーレ係など様々な職の人物が加わる。
勇者が竜を倒し、吉田が街に知らせを届ける。すると各地から大勢の職人が竜討伐地の周辺に集まり、やがて工場や村ができる。「勇者は千人の大人相当」という言い伝えは、千人分の雇用を生み出すという意味だった。
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アイダツィヒ情報局資料③
アイダツィヒ情報局資料④
第3話 紙とナイフ伝令官
配達を依頼された手紙は一度駅逓局に集められ、そこで仕分けされた後配達される。吉田は隣り合った家同士の手紙のやり取りに何度も駆り出され、無為な往復に疲弊する。やり取りをしているのは文具屋の娘と羊皮紙屋の息子で、紙の特許を巡る言い争いを手紙でしていた。
羊皮紙は書かれた部分を削り取って再利用する。吉田は文具屋の娘の羊皮紙の減りが激しいことに気づく。娘は羊皮紙屋の息子に恋心を抱いており、毎回手紙の言葉を迷って何度も書き直していた。
娘の気持ちは息子に知られ、娘は今後は素直な気持ちを伝えることにする。ただしまだ直接伝えるのは気恥ずかしいため、手紙のやり取りはこれからも続く。
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第4話 狩りと魔物と監督官
吉田が先輩と市外配達研修でシオドメイ市に行く。途中で野生の怒髪天ネズミ(レベル3相当)に襲われるが、反撃しようとする吉田を先輩が止める。影から森番・棍棒のウォーリフが見張っており、狩猟権なくネズミを傷つければ罪に問われる。狩猟許可証は有料だった。
ウォーリフが嫌がらせで希少動物をけしかけてくる。先輩が一計を案じ、獣をウォーリフの方に向かわせる。ウォーリフはやむなく獣を倒し、吉田は勝ち誇ってウォーリフの口に菓子折りを詰め形だけの謝罪をして去る。
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アイダツィヒ情報局資料⑤
第5話 魔術師と労働と配達人
炎の魔術師・赤爪のヤスミディアと氷の魔術師・氷結のパキリが居酒屋で飲みながら愚痴をこぼす。勤め先がヤスミディアは製鉄所、パキリは寒冷地からの生鮮食品の冷凍運搬と過酷だった。
二人は同じ師匠のもとで学んだ同期で今は魔術組合に所属しているが、一緒に組合を辞めることを決意する。しかし、そこに吉田がやってきて組合からの召集令を伝える。ヤスミディアとパキリは捕獲人に捕まり連れて行かれる。
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アイダツィヒ情報局資料⑥
第6話 秩序と混沌と配達人
駅逓局局長・天上のヒルヒソカ(Lv62)が、吉田に駅逓局の仕事の重要性を説く。吉田のいるアイダツィヒ市は建物が無秩序に建てられたせいで誰も住所を覚えておらず、徴税率が低い。それを役所が体系立てて整理しようとしており、駅逓局の業務もその一環だった。
先輩が吉田と自分の配達袋を取り違え、吉田が本来担当ではない街の危険地区に配達に行く。吉田が聖マルティヌス信心会と思って入った建物は、盗賊ギルドのアジトだった。
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アイダツィヒ考証局②
第7話 秩序と混沌と配達人Ⅱ
吉田が盗賊・スペルト団に拘束される。団長は向かい傷のゴラムスという男で、スペルト団は国外で幅を利かせているとある『組織』の末端組織だった。
先輩がオズワール(1話)に頼み、鳥で吉田の居場所を探す。吉田が鳥に持たせたメモで場所を把握し、局長が役所の別部署に通達する。
税務局局長・精霊派のポーン(Lv55)が合法軍団を率いてスペルト団アジトに現れる。合法軍団は役所仕事の武力行使のために新設された兵士団だった。吉田は無事脱出し(途中まで自力)、合法軍団が徴税のためにスペルト団を蹴散らす。
アイダツィヒ情報局資料⑦
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あとがき
中世ファンタジー世界の郵便屋の物語でした。ファンタジーあるあるを考察する、みたいな内容です。
2話の竜討伐の話が面白かったです。RPGゲームでありがちな戦闘音楽もファンファーレ係が担当していました。戦いのダメージや経験値も専用の記録係が。記録する人がいないところで戦ったら経験値入らないってこと…? 登場人物の多くに二つ名(?)とレベルが設定されていて凝っているなぁと思いました。
ファンタジーはあまり詳しくないですが、仕事の愚痴やいわゆる『お役所仕事』がなんだかリアルで共感できました。魔術師のふたり頑張って欲しいです。
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