『竜と勇者と配達人』6巻(2020年3月19日発売)のネタバレ感想です。
役所に敵対する反社会組織・八ツ目一家の動きが活発化し、配達人として働くハーフエルフの吉田の周辺も慌ただしくなってきた。決戦の日に向けて勢力拡大を図る八ツ目一家の次なる一手とは……!? 名もなき仕事人たちの活躍を描くファンタジー物語、先輩が頑張って本気を出したりもする第6巻!
— グレゴリウス■全話開放中日■山田 (@yamadieval) March 19, 2020
第32話 木樵と精霊と配達人
木こりの節穴のバジョン(木こりLv24)は、親方・破城のヌヴォイ(木こりLv41)の言う『木の精』を見ようと心を研ぎ澄ませる。通りがかった短慮の吉田(配達人Lv16)を木の精と勘違いして切りかかり、吉田に殴り倒される。
希少種の木のモンスター『いんじトレント』が現れ吉田とバジョンを襲う。バジョンはトレントの投石攻撃で頭を打ち、意識が朦朧とする中トレントが美少女の姿(=木の精)に見えるようになる。吉田はバジョンの見る木の精の表情をヒントに、子供の『苗木トレント』を人質にしてトレントを追い返す。
後日、バジョン(Lv26)は親方から暖簾分けを許され、木の精の姿を見る『心眼流』を開いて弟子をとる。
中世欧州こじつけコラム…きこりと精
オマケ漫画
アイダツィヒ情報局資料
第33話 偶像とかたどりとノベルティ
吉田扮する『えきてい君』は順調に人気を集めていたが、ある日教皇庁の整理改を受ける。偶像崇拝禁止のきまりに触れるというのが教皇庁の言い分。人気が出たため目をつけられた。駅逓局の“兄弟”ペドロ(元修道士)が正論のヤバネ(教皇庁 検邪聖省 教導官)と交渉するが認められず、一週間後に結論を出されることになる。
一週間後、再びえきてい君のライブが開かれ、ヤバネたちが視察にくる。突然観客がえきてい君にボールを投げ出し、仕事への不満ややじを言い始める。いじられ芸への路線変更で、崇拝とは言えないためヤバネも納得して帰る。ただし、吉田の負担は増す。
中世欧州こじつけコラム…神と像
番外編:譲れぬものと心底どうでもいいものの間で
ロサが、シゲルドが吉田に仕事を押し付けるのを咎める。シゲルドは3回頼まれればやるつもりだが吉田がすぐ引き下がるせいだと主張するが、ロサに詰め寄られ仕方なく吉田に仕事の手伝いを申し出る。吉田は配達ではなくキグルミ仕事の代理を頼む。
その他オマケ
第34話 賊と外交と配達人
アイダツィヒ支配領域内の領地で離反が相次ぎ、市参事会で危機感が強まる。次はS卿が狙われると考え、外交の書簡を出す。
治部局外事課の案で手紙は吉田が運ぶことになる。吉田に知らされていないが手紙はダミーで、中にはS卿への罵詈雑言が書かれている。吉田が襲われて書状を奪われている間に別のものが本物の書状を届ける手はずだった。
本物の書簡はシゲルドが配達するが、飯屋で休憩している間に書簡を盗まれる。一方吉田は無数の追ってから逃げ切りS卿に手紙を届ける。後日、S卿がアイタツィヒ市参事会への離反を表明し、治部局外事課は廃止される。
中世欧州こじつけコラム…外交のはなし
その他オマケ
第35話 森と狩猟と経験値
吉田が経験値を稼ぐためにシゲルドと一緒にM狩猟場に行く。初心者用狩猟コースを選ぶが、案内人は因縁のある棍棒のウォーリフだった(4話)。さっそく嫌がらせをしようとするウォーリフに、シゲルドは賄賂を渡して案内を頼む。
吉田は逃げながら石を投げるという戦法で経験値を稼ぐ。やがて実績『卑怯者』が解除される。最近採用された実績システムで、役場に持っていけば『卑怯者の吉田』に改名できるという。
途中、剣と盾を無くした『彷徨うコート・オブ・プレート』の幼体を見つけ、シゲルドが本部に連れて行く。幼体は狩ってはいけないきまりだった。
ウォーリフが希少種『水晶アリクイ』の子供を吉田にけしかけることを思いつく。ウォーリフの背後に巨大な水晶アリクイが現れる。
中世欧州こじつけコラム…森と管理
アイダツィヒ情報局資料
第36話 騎士と従者と経験値
吉田がウォーリフを助けて頭を打ち気を失う。魔物使いたちに取り囲まれ、ウォーリフは応援を呼びに本部に逃げ戻る。
シゲルドがウォーリフに現場に案内するように詰め寄る。コインをウォーリフの手のひらに差し込み貫通させ承服させる。
巨大水晶アリクイの推定レベルは30以上。シゲルドは一撃でアリクイを吹き飛ばす。さらに、集まってきた獣を一人で全滅させる。
応援が駆けつけるが、その中に吉田がいる。吉田は、獣使いの中にエルフがいて見逃されたと言う。シゲルドはウォーリフに無理やり引っ張られてきたと言い、ウォーリフにも調子を合わせるよう目配せする。
シゲルドは疲労から本部で眠りこける。吉田がその首に『ぶきっちょさん♡』と書かれた実績札をかける。
中世欧州こじつけコラム…管理と抵抗
その他オマケ
第37話 麦と魔術と大地の唄
赤爪のヤスミディア(ヤスミン)と氷結のパキリは領主の勧誘を続ける。領主たちは脱毛魔術師の発毛魔術につられ続々と盟約を結ぶ。
ヤスミディアとパキリがシゲルドを勧誘する。前の政争の時に力を奮ったことから勧誘リストに載っていた。焼け太りのオルロ(寿司魔術師)の店で感情に作用する寿司を食べさせながら説得する。
店に吉田がやってきて、さらに排除しようと呼んだうさ吉(イノリエ)も混じって全員で愚痴大会になり睨み合いになる。パキリが空気を変えようと一発芸をするが盛大にスベり、吉田たちは白けてようやく帰る。パキリは心労で抜け毛が増える。
中世欧州こじつけコラム…防衛戦のはなし
オマケ漫画
アイダツィヒ情報局資料
巻末大河漫画「考証局が征く」
あとがき
シゲルドの本気の一端が明らかになる巻でした。巨大な獣を一撃で倒し、八ツ目の勧誘リストにも上がっているのでかなりの実力者みたいです。ただし、怪我かなにかをしてリハビリをサボった結果今は短時間しか本気が出せないとか。リハビリして。
飲み屋の愚痴で言っていましたが、シゲルドは周囲に対して本気出せばすごいというポジションをキープしたくて本気を出さずに怠けているようです。いい大人がやることじゃ…。
魔術師コンビは相変わらずのマジカル外交で仲間を増やしています。ヤスミディア営業の才能があります。パキリは心労がすごそうだけど…生きて。
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