『竜と勇者と配達人』3巻ネタバレ感想 配達人・従者・冒険者・経験値計算官

2021/08/09

竜と勇者と配達人

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『竜と勇者と配達人』3巻(2018年5月18日発売)のネタバレ感想です。

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今日も今日とて、ハーフエルフの吉田は配達人の仕事に邁進中。先輩の職務怠慢や融通の利かない役人の難癖、胡散臭い下っ端盗賊の闖入に悩まされながらも、持ち前の勤労精神で走り続ける! 名もなき仕事人たちの活躍を描くファンタジー物語、吉田の成長と負担増が垣間見える第3巻!



第15話 筒と副業と冒険者

イノリエ吉田の依頼を受け、ヤスミディアたちに奪われた筒(石火槍)を見つけてくる。筒は破壊されて捨てられていた。筒は駅逓局からの貸与品のため、弁償しなくてはならない。吉田は局にバレる前に現金を用意するため、イノリエの口利きで冒険者組合に登録する。

吉田は次々依頼をこなし冒険者レベルを上げる。しかしオーバーワークで仕事ハイになり、やがて全身が黒くなり暴走する。駅逓局の面々がなんとか吉田を押さえて正気に戻す。筒は保険がきき弁済を免れる。

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第16話 俺とお前とサーコート

仕立て屋 LV30 早着替えのシュバーンがヴィキニ型鎧を着た女性冒険者に強制的にサーコート(上着)を着せて回る。シュバーンは熱狂的なサーコートマニアで、強引な手段でヴィキニ型鎧を規制する法を作らせた。

勇者パーティーの一人・女騎士 LV45 暴風のギーリアが規制に従わない。ギーリアはヴィキニ型鎧の愛用者で、規制の穴をつくような装備を身に着け、その度シュバーンも対抗して規制を改訂する。シュバーンのやり方に市民の不満が募り規制は廃案になる。

シュバーンは諦めきれず、ダンジョンに先回りしてギーリアを待つ。シュバーンはそこでオークに襲われて致命傷を負い、ギーリアは彼の最後の頼みを聞き入れサーコートを身につける。

シュバーンは直前にセーブをしていたため教会で復活し、我慢できなくなったギーリアがサーコート撲滅を宣言する。シュバーンは『サーコー党』を立ち上げ活動を続ける。

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第17話 騎士と従者と自力救済

先輩こと遁走のシゲルド(配達人 LV15 木こり 他)が借金の取り立てを受ける。スライムに破壊された家の弁済に追われていた。シゲルドは駅逓局の地下室を改造して住み着いている。

吉田は、自分の肩書の配達人・従者・冒険者のうち、見に覚えのない『従者』を疑問に思う。それは駅逓局就職時にシゲルドが書類に契約書を紛れ込ませたためで、シゲルドは『騎士』の称号を持っていた。書類上、吉田はシゲルドの従者になっている。それは、異種族で何のツテもなくアイダツィヒに来た吉田のための措置だった。吉田は従者として自発的にシゲルドについて回る。

シゲルドの魔物保険が不認可になる。スペルト団の仲間が報復のために手を回した。シゲルドが『話し合い』と言ってフェーデ(私闘)で取り立て屋を叩きのめす。シゲルドは元々盗賊騎士だった。保険認可されるがフェーデは認められず、保険金は賠償と示談費用に消える。

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第18話 児童と笑顔と再就職

合法軍団 第20席 大鉈のモルガが街の見回りをする。最近子供のいたずらが増えており、市が児童健全化キャンペーンを行っていた。子どもたちは元スペルド団団長のゴラムスから遊びを教わっており、ゴラムスに手紙を出そうとしていた。

モルガがゴラムスの様子を見に『職業訓練センター エデン』に行く。吉田も子どもたちから手紙を預かってきており、二人で施設に忍び込む。中では頭に袋を被せられた者たちが大鍋を囲んで無為な作業をしている。施設は収容者の精神を破壊して再教育する場所だった。ゴラムスは人が変わったように温厚になっているが、手紙を見ると記憶がフラッシュバックして苦しみだす。目的を終えた吉田たちは脱出し、子どもたちから礼を言われる。

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第19話 壁と魔物と収穫祭

吉田が長城の町ダボイで経験値計算官 LV34 暗算のメルセンの臨時助手に採用される。町は木の魔物モリゴヤシの移動ルート上にあり、毎年移動時期になると大量の魔物がやってくる。それは経験値を稼げる『収穫祭』と呼ばれ、町をあげた一大イベントになっている。

吉田は書紀として冒険者パーティー無駄骨団についていき、メルセンが口述する戦闘の様子を記録する。吉田は、レベル制は頑張った者が正当に評価される制度と聞いて感銘を受け一層仕事に力を入れる。

壁の一部が崩落し、地下坑道が露出する。町の地下には無数の地下道がああった。無駄骨団は危険を顧みず穴の制圧に向かい、吉田はメルセンの静止を聞かず無駄骨団についていく。

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第20話 戦士とその他と収穫祭

無駄骨団のメンバーは、戦士 LV24 ヤカン頭、槍使い LV20 雌狐、魔術師 LV22 犬面、元神殿騎士 LV19 撲殺。さらに経験値計算官 LV1の吉田と、何故かファンファーレ係とお茶好きの老婆もついてくる。

ヤスミディアとパキリがごうけつモグラを引き連れて現れる。崩落はヤスミディアたちの策略だった。モグラを従わせていた古代のアイテム土王の鈴が壊れ、全員でモグラと戦闘になる。モグラは戦闘Lv36相当の大物だった。

吉田が記録をしながらモグラの気を引き、ヤスミディアとパキリが合体魔法水蒸気噴射で目くらましをしてヤカン頭がモグラを倒す。ヤスミディアたちはそのまま逃走する。

収穫祭が無事終了するが、無駄骨団の地下での戦闘は吉田の記録が適当だったため記録として認められず、並評価に終わる。

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あとがき


吉田が色々な仕事をする巻でした。まず、冒険者。吉田の元来の目標達成意識の高さと相性が良いようでしたが、働き過ぎで闇化することに。吉田は労われるとダメージを受ける体質ですが、オーバーワークでは逆にステータス強化されるようです。労働の申し子…。そして、経験値計算官臨時のうえLv1ですが、今後肩書に加わるのかな。

吉田の肩書の従者の意味が明らかになりました。先輩シゲルドがまさかの騎士。シゲルドは騎士ではあるものの、3男のため継ぐ領地などは無いみたいです。それでも吉田は結構乗り気で、休日も自分からシゲルドについて回ったりしていました。今後なにかあってシゲルドが城を持つようなことがあったら面白そうです。


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