『竜と勇者と配達人』5巻(2019年7月19日発売)のネタバレ感想です。
配達人として成長を続けるハーフエルフの吉田だが、レベルアップの余地はまだまだありそう。そんな中、都市では駅逓局と運び屋の対立や魔物の違法取引に絡む騒動が次々と起こり……。名もなき仕事人たちの活躍を描くファンタジー物語、役所vs反社会組織の緊張高まる第5巻!
というわけで本日吉日、吉田の単行本5巻が出ました。
— グレゴリウス■全話開放中日■山田 (@yamadieval) July 19, 2019
今回はかつてないコート・オブ・プレート(と盾)推しの巻となっております。
ぜひご賞味下さいませ。https://t.co/ZHaA7AQfHd
第27話 友情と仕事と最終戦争
吉田が密書の配達中に強盗に追われる。さらに、吉田の前にバーチャル冒険者 ウサ吉(イノリエ)が立ちはだかる。元々この襲撃はイノリエがシゲルドを懲らしめるために始めたもので、配達担当が変わったことは知らなかった。
躊躇するイノリエに対し、吉田は筒(簡易銃)を向ける。イノリエは自分はあくまで『ウサ吉』という設定を貫きながら、親友が悲しむのではないかと吉田に問いかける。しかし、吉田の返答は「そんなものは居ない」。イノリエはショックを受けて膝から崩れ落ちる。
イノリエが限界を迎え、依頼完遂のために吉田を殺める決意を固める。吉田はやむを得ず友達ということを認め、イノリエは落ち着きを取り戻す。吉田はそのままイノリエをその場に放置し配達の続きに向かう。
配達完了後、イノリエが配達先を襲撃して手紙を奪う。一旦届けさせた後に奪えば互いに仕事を全うでき友情も保たれるという考えだった。
中世欧州こじつけコラム…郵便と密書
アイダツィヒ情報局資料
第27.5話 最初のトモダチ
吉田とイノリエが友達契約の内容を詰める。誕生日は互いに祝うことなどイノリエが草案を出すが、都度吉田が例外について確認をする。さらに、吉田の「解約に関する規定がない」という言葉にイノリエが暴れだす。
その他オマケ
オマケ漫画
第28話 盾と城壁と謙虚な心
吉田が配達先不明の手紙を持ち帰る途中、長老が市民と一緒に酒を飲んでいるところに遭遇する。長老は吉田の手紙を手に取ると、周囲を巻き込んで次々宛先を特定する。
吉田が配達に行く先々で受取人が足を滑らせ、吉田の胸板に顔を打つ。石工 LV9 別心のモーンはインスピレーションの中で世界中の城壁を目撃、写字師 LV28 鶏冠のアグノは真の謙虚さを体感、盾職人 LV19 湾曲使いのリザは盾のインスピレーションを得る。こうして吉田にも市中に支持基盤ができていく。
中世欧州こじつけコラム…たてのはなし
作者による弁明:第28話掲載にあたって
アイダツィヒ情報局資料
オマケ漫画
番外編 ○○の心子知らず
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オマケ漫画
第29話 武力と交渉と猫の喧嘩
吉田が運び屋 LV19 凶刃のジョーに追われる。襲撃はジョーの独断で、ジョーは駅逓局の現金入り書状の独占取り扱い阻止のために吉田を人質にするつもりだった。
ヘルメス衆副総長・尖刃のジエルと駅逓局の配達人・バシネット・Kが屋台で偶然隣の席になる。組織的には対立しているものの、互いに知った仲でそのまま酒を飲む。
ジエルがジョーと吉田がやりあうのを見て便乗し、バシネットに勝負をふっかける。ジエルはそもそもケンカ好きだった。ジョーは騒動が大きくなるのを見て、引き分けにしておいてやる、と言って去る。
中世欧州こじつけコラム…郵便と飛脚
アイダツィヒ情報局資料
番外編 彼女が目覚めたときのはなし
中世欧州こじつけコラム…史料の中の食卓
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第30話 狗と警吏と属人性
合法軍団のモルガが治安局の新設部署に出向する。新装備の実験のための部署で、警吏頭皆勤のミキシンや警吏大食らいのウーサーと一緒の所属になる。部署の上司の魔族ポータンは属人性は悪で代替性が善だと説く。
モルガとミキシンたちが工場で暴れる火吹きアリクイを鎮圧する。ミキシンはモルガの身勝手な行動を咎めていたが、戦闘の中で少し認めて協力する。
局に戻ったミキシンたちはポータンからクビを言い渡される。
中世欧州こじつけコラム…銃のはなし
アイダツィヒ情報局資料
第31話 狗と警吏と標準化
新部署はそもそも新装備のための実験部署のため、決められた手順と装備に従わないと効果が確認できない。それを無視して好き勝手暴れたというのがクビの理由だった。ミキシンとモルガはひとまず地下室に入れられる。
翌朝、ミキシンが『エデン』に送られる。モルガは顔色を変え、牢を脱走するとポータンに処分を撤回するよう直訴する。ポータンは、もしモルガがポータンと部下二人の三人を相手にして勝つことができたら非行を不問にすると提案する。標準化の有用さを証明するという。
モルガの実力は戦闘Lv34相当。それに対しポータンたちの戦闘レベルはそれぞれ、もろこしのブロフLV10相当、寝起きのザンLV14相当、最弱のポータンはLV7相当。ザンはモルガにやられると即座に自爆する。モルガがブロフを殴り倒すが、ポータンが仕込み銃の糸でモルガを絡め取り、さらにモルガの脚を撃ち抜く。ポータンは勝利を宣言するが、モルガはまだ諦めておらず無理やり体を動かしてポータンを刺そうとしたところでミキシンが止めに入る。ポータンは勝負は引き分けで良いと言う。
ポータンいわく、騒ぎは半分茶番だった。展開次第ではそのまま処分が下される手はずだったが、ミキシンもモルガも有用そうだったため穏便に済ませたと言う。ポータンは行政長官のポデスタと同一人物。元々魔王国で宰相をしていたが、故国は滅び、勇者自身も後に身内に裏切られたのを見てきて英雄のいらない世を作ろうと決めた。
中世欧州こじつけコラム…警吏のはなし
アイダツィヒ情報局資料
オマケ漫画
その他オマケ
巻末大河漫画「考証局が征く」
あとがき
吉田とイノリエが正式に(?)友達になりました。吉田はかなり仕方なくな感じでしたが。実家に住んでいたときからこんなだったのかな。
イノリエとミキシンは兄妹でした。戦闘レベルは妹の方が上。それでもミキシンは警吏頭なので普通に優秀みたいです。
モルガがミキシンと良い感じになりました。子供の面倒見が良かったりモルガは不思議な立ち位置です。
不思議といえばポータンもなかなか謎が多い人物です。元々魔王軍で四天王最弱をしていたみたいだけど、役人のトップと同一人物…? 勇者への恨みは相当なものでした。
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